狩猟をするためには草木が覆い茂っている山野に足を運ぶ訳ですから、平地で友達と遊びに行くような服装や道具ではNGです。
別に、これでなければダメというような縛りはほとんどなく登録証と記章を身に付けておけば狩猟を行うことはできます。
しかし、登録時に購入するオレンジの帽子やベストなどを着用していない場合には、ハンター保険が効かないということもあるので、ほぼ必須と言えば必須です。
また、服装だけではなく狩猟をする際に必要な道具などについても、わなと銃に分けて紹介したり、特別必要ではないがあれば便利な道具なども紹介します。
記事監修:よっぴー(プロフィール詳細)
大日本猟友会所属・わな猟免許所持
2001年|香川県生まれ|何か特別な力を持っているわけでもない無難な人間|ポジティブ&行動力でカバー中。
狩猟に行く際の服装
狩猟に行く際は冒頭でも言った通り遊びに行くわけではなく自然を相手に戦うわけですから自分をなるべく守る必要があります。
1番は安全2番は動きやすさを意識して服装を決めると、このような感じが1番でしょう。
<狩猟に行く際の服装>
- 猟友会のオレンジキャップ
- 猟友会のオレンジベスト
- ナイロンのカサカサ服・ズボン
- アンダー・スパッツ
- 長靴or動きやすい靴
- マスク
- 長めの靴下
- リュック
- 登録証・記章
の、9つを装着しておけば狩猟をする服装としては100点と言ってもいいでしょう。
それ以外の必要な道具に関しては、下記で紹介するものを持っておけば最低限の狩猟をすることができます。
狩猟をする際に必要な道具
狩猟をする際に必要な道具については、初めから完璧に揃えようとするのではなく実際に自分で足を運んで判断するのが1番です。
と、いうのも筆者自身が実際に狩猟を体験するまでに思っていたことは、事前に想像していたものと180°ぐらい変わりました。
なので、ここで紹介する狩猟道具に関しては参考程度に思っていただければと思います。
罠を(わな)を使用する狩猟
狩猟の中でも比較的王道な罠(わな)を使用する際に必要な道具は、以下9つです。
道具1,予備のわな
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具1は「予備のわな」です。
わなの狩猟は大きく分けて「囲いわな・箱わな・くくりわな」があり、基本的には箱わなとくくりわなを使用するのが多いでしょう。
その2つの中でも特にくくりわなは設置が容易で価格も比較的安いので、多く設置されており至るところにあります。
そのため、何かしらの原因で作動していたり、一度狩猟鳥獣がかかって罠が壊れてしまった!というのはザラにあるそうです。
ですので、わなの狩猟をする際は壊れていたり使えなくなっていた時のために、予備のわな道具を持って見回りをしましょう。
道具2,狩猟ナイフ
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具2は「狩猟ナイフ」です。
狩猟ナイフはわなに狩猟鳥獣が掛かっていた際、止め刺しを行うために使用したり、害獣駆除隊員であれば提出義務の「尻尾・耳」などを切る必要があります。
そのため、狩猟用ナイフが必要でよく「普通のナイフではダメなの?」と聞かれる方がいますが、普通のナイフはすぐに使用できなくなり使い物になりません。
なので、痛い出費にはなりますが長い目で見て良いものを買っておくほうがお得です。

道具3,小型スコップ
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具3は「小型スコップ」です。
くくりわなを設置する際に地面(土)を掘ってわなと地面が平行になるように設置する必要があるので、スコップがあれば楽です。
中には手で掘ったり自然の木やカマなどで掘る人が居ますが、それでは時間がかかるので、カバンに入る程度のスコップは持っておきましょう。
道具4,木&草を切るカマ
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具4は「木&草を切るカマ」です。
狩猟をする際は人間が通常は入らないような草木が覆いしげる場所に入っていく訳ですので、歩くのに邪魔な草木は切っていきます。
その際に必要なのがカマで、怪我する恐れのあるトゲトゲの木や進路を邪魔するような草木は容赦なく切って狩猟者が通りやすいよう道を作ります。
ですが、場所によっては所有者が草木は切らないでくれというところもあるので、事前に確認をしてから行いましょう。
道具5,ガムテープ
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具5は「ガムテープ」です。
ガムテープは実際に狩猟鳥獣がかかった際に使用するもので、その場で締めずに生け捕りをする場合に限り使用します。
と、いうのも動物は視覚さえなければある程度制御することができ、ストレスもかかりにくくなるので、生け捕りをする際はガムテープで目を隠す。
場合によっては噛まないように口を貼り付けたり、手を縛ったりする際にも使用します。
道具6,強めのロープ
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具6は「強めのロープ」です。
ロープもガムテープ同様、実際に狩猟鳥獣が掛かった際に使用するもので、わなの位置から車に持って運ぶ際にはロープを足に結び引っ張っていきます。
これは自然動物に付くダニや菌からある程度自分を守るために対策する方法の1つです。
中にはソリを利用したり荷台を使って運び出す方法もありますが、比較的楽な方法がこの強めのロープを使用することになります。
道具7,周辺にばら撒く餌
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具7は「周辺にばら撒く餌」です。
わなでの狩猟は銃などと違いその場勝負ではなく長くじっくりと待ちの時間を必要とするので、わな周辺には餌が必要です。
特に、箱わなや囲いわなの場合は自然の中に不全に人工物を置く訳ですから何もしない状態では警戒心が強い狩猟動物は近づいてもきません。
なので、わなの見回りをする際には周辺の餌が減っているのかを確認したり足跡を確認して、餌を追加する必要があります。
道具8,止め刺しを行う道具
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具8は「止め刺しを行う道具」です。
わなに狩猟鳥獣がかかった場合は上記でも紹介したように生け捕りをする場合もあるのですが、大抵はその場で締めます。
その際に必要な道具が狩猟用ナイフもしくは槍、電気止め刺し器、バットなどの道具です。
この4つであればどの道具でも止め刺しを行うことができますが、基本的には狩猟用ナイフor電気止め刺し器になると思います。
道具9,名札&印テープ
罠(わな)を使用する狩猟を行う際に必要な道具9は「名札&印テープ」です。
わなを設置する際には必要なものが、設置した人の情報が分かる名札とどこにわなが設置されてるのか表示する印テープです。
これは付けていないと違反行為にあたるので、必須でして必ず新しくわなを設置する際にはリュックの中に入れておきましょう。
印テープに関しては、目立つ色(ピンク・赤・黄色)など自然には無い色がおすすめです。
銃(じゅう)を使用する狩猟
罠(わな)を使用する狩猟と同様に2,4,6,8の道具は銃(じゅう)を使用する狩猟でも、同じく使用できるので、ここでは紹介しません。
それ以外に、+で必要な道具5つをここでは紹介していきます。
道具1,狩猟銃
銃(じゅう)を使用する狩猟を行う際に必要な道具1は「狩猟銃」です。
銃の狩猟をする際には必須な道具が狩猟銃で「空気銃・散弾銃・ライフル銃」と3種類が展開されています。
狩猟をまだ初めて間もない方はライフル銃を使うことができないので、使用するのは空気銃or散弾銃のどちらかと言えます。
銃を使うベテランの方はかっこいいデザインよりも、シンプルがおすすめだそうです。
道具2,双眼鏡
銃(じゅう)を使用する狩猟を行う際に必要な道具2は「双眼鏡」です。
双眼鏡に関しては狩猟をする際に不要説が出るぐらいの道具ではあるみたいですが、銃の狩猟をする際には必要な場面もあります。
例えば、動いている動物ではなく睡眠中の状態を狙う際は何の動物かを判断するために双眼鏡を覗き確認してから撃つという感じです。
しかし、数人で連絡を取り合う場合は一瞬が勝負なので、双眼鏡はあまり使いません。
道具3,イヤーマフ・耳栓
銃(じゅう)を使用する狩猟を行う際に必要な道具3は「イヤーマフ・耳栓」です。
狩猟銃を聞いたことがある方は分かるかもしれませんが、耳の近くで撃つと”衝撃と音量”がスパッンと響きわたります。
これが一瞬であれば別にどうってことはありませんが、連発する場合や長年撃ち続けると難聴になる可能性があり、ベテラン猟師さんで片耳が悪いという人も。
なので、別に要らないだろ…と思われる方もいると思いますが、少しでも耳を守るためにも多少良いものを購入しておくべきです。
道具4,銃弾ホルダー
銃(じゅう)を使用する狩猟を行う際に必要な道具4は「銃弾ホルダー」です。
銃を使う際に必須な道具である銃弾はカバンなどに収納してしまうと、いざ弾切れの時に補充することができません。
なので、そうならないよう腰やすぐに取り出せる位置に銃弾ホルダーを装着しておきます。
道具5,トランシーバー
銃(じゅう)を使用する狩猟を行う際に必要な道具5は「トランシーバー」です。
トランシーバーは1人で狩猟をする際には必要ない道具ですが、猟友会の数人で狩猟をする際は連絡を取り合いながら行動します。
例えば、3,4方向に分かれているとすれば「獲物が南に向かった!・銃を撃ったのが誰か・獲物が取れてか」などの情報です。
中には所属している猟友会メンバーが多く持っている場合もあるので、聞いてみましょう。
あれば安心&便利な道具5選
上記ではわな&銃を利用する狩猟について道具を紹介しましたが、ここでは別になくても良いがあれば安心&便利な道具を紹介します。
要る要らないは実際に狩猟に行けば分かると思うので、まだ初心者の方は上記の道具を揃えておけば十分です。
道具1,トレイルカメラ
狩猟をする際にあれば安心&便利な道具1つ目は「トレイルカメラ」です。
トレイルカメラは赤外線での熱感知などで自動に撮影をしてくれるカメラでして、罠を使用した狩猟に多く利用されています。
これは色々な場面で使えて、例を出すと「箱わな周辺に狩猟鳥獣が寄ってきているか?や獣道をどんな感じで歩いているのか」など。
もちろん、実際に罠に掛かった瞬間の映像なども撮影することができます。
道具2,虫除けスプレー
狩猟をする際にあれば安心&便利な道具2つ目は「虫除けスプレー」です。
狩猟は基本的に草木が覆い茂る場所で行うのですが、なんせ本来の狩猟期間であれば冬なのでほとんど虫が飛んでいません。
そのため、虫除けスプレーなどが不要ですが、害獣駆除を行う方であれば一年を通して狩猟するので、夏などは「蚊・ハエ・蜂」などが無数に飛んでいます。
ですので、半袖半ズボンでは絶対に危険ですが長袖長ズボンを履いていても虫はよってくるため予防として虫除けスプレーは必須です。
道具3,スマートトラップ
狩猟をする際にあれば安心&便利な道具3つ目は「スマートトラップ」です。
スマートトラップは罠につける発信器のようなもので、罠が作動した瞬間に磁石が外れ自分の携帯に通知がきます。
これはIOTの促進で作られら道具で、なかなか見回りに行けない方や本業が忙しい方などが利用すればかなりの時間短縮になります。
今後はこのような道具が色々と開発され狩猟なども手軽に手間をかけずにできるかもです。
道具4,GPSウォッチ
狩猟をする際にあれば安心&便利な道具4つ目は「GPSウォッチ」です。
狩猟は何度も言いますが草木が覆い茂る場所に入っていくため、どれだけ方向に敏感な人でもどっちが北か南が分からなくなるでしょう。
そんな時に利用できるのがGPSウォッチというもので、今自分がいる場所・方向・時間など色々な情報を得ることができます。
中にはスマホで十分じゃんという方がいらっしゃいますが、狩猟中にそんなものを出す余裕などなく一瞬の勝負などで、手に常時装着する時計がおすすめです。
道具5,洗浄用の水[2L×2]
狩猟をする際にあれば安心&便利な道具5つ目は「洗浄用の水[2L×2]」です。
狩猟ではどうしてもできないのが手を洗うことで、山の中に入り色々な場所を触ったり動物を触る場合があります。
もちろん、手にグローブを着用しているのですが、その手でご飯を食べたり目を掻いたり、顔を付近を触ることはできないでしょう。
そんな時に必須なのが水でカバンの中に入れて持ち運んでいる方がいらっしゃるのですが、なんせ重量は4,5kg増えてしまいます。
なので、これは状況を見てカバンに入れる入れないを判断するようにしましょう。
季節に応じてその度に服装&道具は変更しよう
狩猟は狩猟期間というのが設けられていて基本的には冬にしかできないので、必要な道具や服装に関しては同じで大丈夫です。
しかし、狩猟をする人の中でも“有害鳥獣駆除”をしても良いよと認められている人に限り狩猟期間に関係なく鳥獣を捕獲できます。
そのため「春夏秋冬」いつの期間でも活動できるので、冬だけの服装や道具だけでなく真反対の熱い季節の対策も必要になります。
この場合は上記で紹介した道具だけでなく、その場に応じて臨機応変に対応しましょう。
まとめ:狩猟の服装や必要な道具について
本記事では「狩猟に必要な服装&道具について|持っておくと安心&便利」についてお話してきました。
狩猟は普段とは全く違う状況の中で活動するので、服装に関しても長袖長ズボンは当たり前、その上で強めの素材の服など。
服装だけでも色々考える必要があるのですが、道具に関しても揃えるものが多いので、かなり先行出費は必要になります。
しかし、逆に持っていなければ自分の身も守れなければ、無駄な時間が多くかかるので、時間をお金で買うと思えば最適です。
ぜひ、今後狩猟をしようと思っている方はこの記事を参考に必要な道具を揃えましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。🙇♂️
他にも、狩猟に関する情報や知識についての記事もあるので、そちらもご覧ください。